このたび2021年4月1日付けで図書館長を拝命いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
医学図書館との付き合いは、研修医時代からでした。メールもネットもない時代でしたので図書館とは純粋に紙媒体の図書があるだけでした。症例検討の当番になると、図書館に頻繁に通い文献検索をしました。まずはインデックスメディカスという何冊もある分厚い辞書から英文字のキーワードを含む文献を検索し、それを書き留めては、せっせと図書棚に行きワゴンに本を集めてコピーを取る繰り返しでした。図書館の蔵書にない文献は、コピーを取り寄せるのに高額な料金と何週間もかかりましたので入手したコピーをとても大切にしたものです。紙媒体の量に圧倒され、先人達の足跡を見るおもいでした。また、同じ棚にある古い教科書をみると、その疾患の考え方の進歩を感じられ興味深く思ったものです。
時代は変わり、どこからでもPubMedなどから文献検索ができるようになり、図書館が契約するオンラインジャーナルにもアクセスできるようになりました。文献検索も複数のキーワードから効率よく絞ることもできるようになっています。板橋キャンパスのデジタルネイティブ世代の皆様の学習ツールとしての図書をタイムリーに充実させ、また、学習の場を提供することも図書館の役割の一つとなっています。講義ビデオの視聴用も含め、500席近くの閲覧座席を有し、グループ学習室も備えています。
利用者の皆様に少しでも満足して利用していただけますよう微力ではありますが努力していきたいと思っています。皆様からご意見をいただくとともに、図書館を大いに利用していただけると幸いです。
2021年4月